脳屑の抜き出し方

妄言暴言置き場です

映画『search/サーチ』見てきました

できるだけネタバレしないように書きますが、もしサーチ見ようかな?って思ってる人は、もう何も読まずにそのまま映画見に行ってください。それがいい。最小限の情報だけを胸に見に行くのが最高です。

 

っというわけでサーチ見ました。

 


映画『search/サーチ』予告(10月26日公開)

 

私はとにかくホラーやグロの映像がだめ(文章ならOK)で、だからこの映画が怖い系だったらどうしよう。実際予告だとなにか残酷で凄惨なグロ映像でもでるんじゃないかと思って、でもSNSが主軸の映画というのがどーーーーーーっしても気になってかなり覚悟を決めて見に行きました。

 

実際は、ヒィィって目を閉じるようなシーンはなく。意図して視聴者に怖い思いをさせようだとか吃驚させようだとかそういう、心臓に悪いシーンはなかったです。

 

 

作品全体の雰囲気が派手か地味かといえば地味です。話の流れは映画というよりドラマに近いかもしれません。この映画何が肝って、めちゃめちゃリアリティがある。現実にありそうというか、現実にあっただろってくらい生々しい。だからこそ、全然派手じゃないの。

 

物語もさほど複雑ではありません。ある意味では、典型的な流れだと思います。

でも、全然それは悪い事ではなくって。この映画の妙技である撮影方法(?)というんですかね、全編を通して何かしらの画面を通してみるというお話しを楽しむには複雑怪奇でどんでん返しの難解な話ではかえって印象がボヤけてしまったと思います。

よくギレルモ監督が複雑なストーリーは嫌だ、シンプルな話を作りたい。といいますが、この映画もネタバレ込みで説明しろっていわれたら三行で表現できる内容です。

 

でも、そこがですよ!そこがいいんですよ。

 

凄くシンプルなストーリーを少し変わった視点で見る楽しさ。これはなんというか、見終わった後に「見事だったなぁ~」って感想が浮かびましたね。すごく見事なつくりです。見てるだけですが体験型アトラクションみたいな。さっきも言いましたが、妙技というか。

 

物凄く物凄く先鋭的なものを作るというわけでも、誰もが思いつかないアイデアを実現しようでもなく、どこにでもありそうなものをどこにでもありそうな方法で作った映画とでもいいましょうか。でも、実際にどこにでもありそうなもので作ったもので見た人間を唸らせるような作品ってなかなかないと思うんですよ。

 

関係ないですが、シンゴジラの造りが好きな人は好きかもしれません。シンゴジラとは真逆の静かで規模の小さな映画ですが、視聴スタイルとしては少し似てるかもしれません(私個人的な感想としては)

 

あと、映画の途中で結末がわかったとばかりに帰っちゃったお客さんいるんですが、最後まで観ましょう。最後まで。どこで帰っちゃったかは見てたらこのタイミングだなってわかると思うんですが、まだ続きますよ。

見終われば「あぁ、なるほど。まあよくあるパターンだな」って思う話なので、できればネタバレなしで見た方がいいと思います。これは「まぁ、よくあるパターン」を「よくあるパターン」として楽しませてくれる映画なんです。よくあるパターンってことは、みんな好きなんだよ!みんなが好きだからそこかしこで使われるんだよ!王道、典型、定番はみんな好きなんだ!!!だからこそ、そこで面白いか面白くないかは腕が試されるんだ!卵料理だとか味噌汁だとか漬物だとか、誤魔化しがきかないやつだよ!

 

はちゃめちゃ期待を膨らませて「私にどんなギフトをくれるんだろう♡」ってわくわくしながら見る映画じゃないです。そういうのはハリーポッターとかMCUに任せよう。できるだけ心を無に。無の状態で見てください。

だから全然内容を教えたくないの。もうこの文章の途中で見ようかな?って思ってる人は画面閉じてそのまま映画館行ってください。

 

静かだけど地味だけど、面白いんだ。凄い宣伝しにくいだろうな!って思う。宣伝しにくい映画だよこれは。宣伝すればするほど映画の主旨から離れちゃうもんな。

でも、凄く面白いんだよ。ツイッターに常駐してるネット民なんかは二重に楽しいと思うんだよ。

 

レディープレイヤー1がかつて勇者だった全ての君たちに贈る最高のドリーム映画だとしたら、サーチはネット黎明期の頃から今SNS時代に生きる貴方に贈るドキュメンタリーですよ(実際はフィクションです)

 

この映画、一番登場するお父さんがめちゃくちゃ情強なんですよ。最初お父さんの職業まで注目してないので正確にはわからないんですがSEとかそういうプログラマー系のバリバリのIT畑の人なんですよね。だから、ネットが使える人間の感じる「あぁっもう!!」っていう苛立ちが一切なく、むしろ「あぁあああ、その手が、その手があったかぁ。やばい、自分でもやられたらヤバイ」みたいな勘が良すぎる情強の検索能力ウルトラ高いお父さんの動きにホーー!って膝を叩く感じです。

 

あと、昔のPCの音って意味もなく嬉しくなるよね。

 

っというわけで「あまり期待を膨らませず、冷静に、心を無にして、まるでいまから読書をするような精神で、いますぐサーチを見に行って!!!」

 

っという無茶ぶりオススメ記事でした!!じゃん!